山春丸ニューヨークをゆく

亀三郎翁が残した山下汽船は太平洋戦争で使用船のほとんどを失った
戦後は北米航路を復活させ三島型の貨客船がニューヨーク、サンフランシスコに就航した
翁の親族からニューヨーク航路に映る船の写真を知らされデジカメに収録した
御子息がニューヨークの古い写真を売るサイトで偶然見つけたそうで
船体にYAMASHITA LINEと書かれた船が摩天楼をバックにハドソン川を行く雄姿である
船は6次計画造船(昭和28年頃)の「山春丸」であることが最近分かったそうだ
ブロガーは2,000年10月にOGT組合ミッションでNYを訪れたことがある
ニュージャージ港で研修を済ませ、渋滞の高速道路をバスの中からゆっくり
対岸のマンハッタンのビル群を眺めたが、翌年に崩壊するツインタワービルが
重なって1つのビルの様であったがはっきり見えた
(実は9.11が起こるまでそのビルが世界貿易センターとは知らなかった)
夜はブルックリン側から摩天楼の夜景を楽しむというのでブロードウエーを下った
対岸から見るニューヨークの夜景に息をのんだ…
この写真の山春丸が映った時代には世界貿易センタービルは出来ていないが
バックに映るウオール街の摩天楼が薄霧に煙っている
2000年のブロガーが撮ったビデオを検証すると、推測だがブルックリン橋を通過する本船を撮った場所は
手前のマンハッタン橋の上ではないだろうか、しかし幻想的な中々いい写真である
PS:世界貿易センターはニュージャージ港湾局が建設した。昔の大手外航会社はここを起点に
ビジネスを展開していた。やがて海運が衰退してテナントが変わったがNYミッションのメンバーは
渋滞するバスの中でゆっくり対岸のビル群を懐かしそうに見入っていた。その我がボスも3年前に他界した。
一句
秋霧の摩天楼ゆくトランパー