アイクと呼ばれた男 3 「店童」

 浜田喜佐雄翁は白浦の天満主神社へ100万円の寄付をして、生存中に境内のそばに銅像を建てた。昭和50年ブロガーは白浦浜田家に年始に伺った。その時、神社の銅像の前で翁から写真を撮って貰ったのが、25歳のこの写真である。

昭和50年1月3日

 喜佐雄翁は、山下汽船で初めて水洗トイレに入った。大きい方をした後、これを流す方法を知らなかった。そばに鎖があったのでそれを引っ張ると、「ゴーッ」という大きな音が出てビックリ仰天した。
 お湯を沸かせと言われて、初めてガス台にやかんを置いてマッチで火をつけた。すると「ボン!」とこれまた大きな音が出て、ビックリした。大正7年のことである。
吉田町には水洗トイレもなければガスコンロもなかった、喜佐雄少年が驚くのも至極当然である。

内航海運新聞 2023/4/3