伊予吉田の文化遺産 (吉田風物畫帖/小林朝治著) 第32回  長栄橋

この橋を渡って吉田中学校へ通った、此処までくると潮の香りがより強く感じた
橋の手前に貸本屋が有ってよく漫画を借りて読んだものだ
バスケ部でここを通り神社の階段を登るというキツイ練習を想い出す
『吉田藩昔話』に
榮橋は從前は御旅所の上方にあったが橋を渡ると目明し又は非人と稱する御仕置罪人の
取扱いをする者の住する部落があった、橋下から住吉神社前の川口に於て毎年秋期御立切といつて
一か月も前から餌を撒いて魚を集め置き、八月朔日の満潮期に今の棧橋の手前から岩田新田へ向け
網を張り魚の逃れ出るのを防ぎ藩主を初め士分の重なる者は打網で魚を捕へ御所務品は士分の者へも
分配せられる習はしであった。と記されている